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多くの場合において、会社の取締役の報酬を適切に配分するための方法をどうすべきかの問題が生ずる。

役員報酬に関しては以下の三つの異なる規制に留意する必要がある。

a) 会社の定款

b) 株主総会の承認

c) 取締役会決議

スペイン資本会社法によれば、取締役の役員報酬は、会社定款に定めがない限り、無償とされる。取締役がその職能に対し受領すべき報酬の一もしくは複数の概念によって、報酬システムは決定される。具体的には、当該概念は、以下のうちの1つ以上から構成されることとなる。

a) 固定報酬

b) 取締役会出席に対する日当

c) 利益の分配

d) 参照可能な指標もしくは一般的なパラメータを持つ変動報酬。

e) 株式報酬、または業績に連動したインセンティブ報酬。

f) 解任が取締役の義務違反によるものではないことを条件に、退職金として支給

g) 適切と判断される貯蓄・積立型システム。

すなわち、取締役の職務の有償/無償、及び、取締役会の構成員の受領する報酬額に言及することなく、いかなるコンセプトに基づき報酬が支払われるのかを定めるのである。

続いて、定時株主総会において、全取締役が受領すべき年間報酬総額の上限を決定し、当該金額は、その変更が承認されるまでは有効とする。取締役間における報酬の配分は、株主総会において同意がない限り、取締役自身達の決定によって定められることとなる。取締役会設置会社の場合は、各取締役に帰属する権限及び責任を考慮の上、取締役会にて決定されるとする。

上記は、以下を意味することとなる。

a) 取締役会構成員の人数変更を含む取締役再編の際、(報酬の分配を希望する場合は)株主総会における承認報酬金額と、分配を定めた取締役の決定の両方を見直す必要がある。

b) 取締役会構成員の人数変更がない取締役再編の際、旧報酬分配方法が取締役個人に関連付けられていた場合は、新たな分配合意を要する。

この意味において、2018年2月26日付最高裁判決において設けられた基準を参照すべきである。

当該判決は、法の文言がそれを定めない以上、取締役間で差異を設けるべきではないと結論づけている。結果として、代表取締役も取締役会構成員の一人である以上、株主総会がその報酬について承認をすることを前提に、他の取締役と同額の報酬を受け取るべきであるとした。つまり、経営組織の報酬額の上限は代表取締役の報酬額を含むものであり、いくつかの企業においてこれまでなされていたような、取締役会の承認により株主総会で承認されたものとは別の役員報酬を定める余地はない。

また、役員がどのようなコンセプトで報酬を受けるのかを明確にするため、最高裁は報酬を受ける職能は、審議機能と執行機能の双方であると結論づけた。正確には以下の内容となる。

a) 取締役のみが執行機能の委任を理由に報酬の受領が可能となる。

b) 委任行為は権限の保有を認める余地がないことを示唆するため、執行機能は取締役の役職の固有のものであるとする。

多くの企業が、会社定款では取締役の職務は無償とするのにもかかわらず、同一人物に上級管理職という別の役職を理由に報酬を支給するが当該様式は正しいとは言えない。それどころか、当該報酬は会社の税務上、重大な問題を引き起こしかねない。

報酬を受領する取締役にとって、理想的な条件は以下のようなものとなる。

a) 取締役は自営業者として社会保険登録がされている

b) 取締役の報酬について定款に定めがある

c) 株主総会は役員報酬総額について承認をしている

d) 株主総会によって承認された役員報酬額の分配について経営組織(取締役会)の決定が存在する

e)役員に選任される前に上級管理職としての雇用関係(それが存在する場合)は、ケースに応じて一時停止または解消される。上記を損なうことなく、判例よると、一般の雇用関係による勤続期間の継続は認められている。しかしながらマネジメント機能とは明確に区別されなければならない

上記のいずれかの条件を満たさない場合、会社にとって重大な結果をもたらすことになりかねないため、社内でイレギュラーな状態を把握した場合には、速やかに状況を改善することを推奨する。

 

更なる情報を知りたい方は以下までご連絡下さい。

Andreas Terán

va@vila.es

 

2020年6月5日バルセロナにて

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