去る2016年1月29日、証券取引等監視委員会(CNMV)は2015年12月22日付通達第8号を公示した。当該通達により、出資持分の大量保有届出、取締役並びに会社役員及びその特別利害関係者による取引に関する届出、発行会社による自社株取引の届出その他の届出について新しい様式が導入される。本通達により、2007年10月19日付勅令規則第1362号で規定される出資持分の大量保有、取締役及び役員及び発行会社による取引にかかる届出の様式を定めた2007年12月19日付通達第2号が廃止される。

上場会社の主要株主が提出しなければならない届出の新しい様式は、欧州証券取引市場監督局(ESMA)(ESMA/2015/1597)の新様式に倣ったものであり、その主たる目的は、株主が届出義務を履行すべき情報に関して最大限の一貫性と統一性をもたせることである。

また、株式または金融商品の保有をしている取締役が提出すべき届出の様式も、マーケットでの不正行為防止規定に基づき届出義務者に課せられる特定の義務を導入する目的ではあったものの、ESMAの様式に倣ったものである。

様式

1号様式は、取締役の立場にない主要株主が保有する議決権にかかる情報の開示義務について用いられる。本様式において、提出義務者は、株式及び議決権付き発行済株式の取得権を認める金融商品に付随する議決権のすべてについて情報を記載しなければならない。

2号様式は、取締役が株式及び金融商品に付与された議決権を直接もしくは間接的に行使するか否かを届け出るために用いられる。したがって、議決権が取締役自身に属し、したがって議決権の行使について取締役自身が裁量を有する場合には、取締役またはその他の者(場合によっては特別利害関係者とみなされる)により行われるすべての取引が含まれる。

第1号様式及び第2号様式には、いずれも議決権の委任を記載する欄が設けられている。この場合、届出期間は株主総会開催日の翌取引所営業日から起算される。

3号様式は、発行会社の役員及びその特別利害関係者、また、議決権の行使についての決定権を有しないため自身は届出義務を負わない発行会社の取締役の特別利害関係人に適用される。議決権行使にかかる裁量を有しない発行会社の取締役の特別利害関係者によってなされた取引については、当該議決権が付与された株式または金融商品の名義人である特別利害関係者自身が届出義務を負う。

4号様式は、自社株式の取引に関する届出に用いられる。

5号様式は、マーケットメイク銘柄の発行体に適用される出資持分の大量保有届出の例外を申請する際に用いられる。

6号様式は、欧州域内の定められた取引所における流通、自社の取締役または役員による保有が認められている株式の発行会社によって採用された報酬制度の届出に用いられる。

届出期間

主要株主は、届出義務者が届出の義務を認識した日、もしくはそれを認識できる状態にあったとみなされる日から4取引所営業日内に該当する届出を行わなければならない。

取引所における売買取引の場合、届出期間は取引成立後の2取引所営業日以内より起算される。

その他の取引については、届出期間は取引成立日の翌取引所営業日から起算される。

取締役、役員、特別利害関係者は、届出事由が生じた日の翌取引所営業日から5日以内に各届出を提出しなければならない。

本通達は、2016年1月28日に施行がされている。届出義務者は、2016年3月31日より新しい様式の使用が義務付けられる。

 

大友 美香

ヴィラ法律事務所

 

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2021年2月5日