2018年1月3日、改正金融商品市場指令 (Mifid II : Markets in Financial Instruments Directive) がヨーロッパで発効になる。

規制改革の中でも、当該新EU規制は、金融機関の弁済能力に関する監督規定にスペイン法制度を適用させるための緊急措置に関する2013年11月29日付スペイン法14/2013号に規定されている通り、金融市場取引(株式の発行や購入確定あるいは変動利付債権の売買、店頭デリバティブ、仕組債、等)に参加を望む全ての取引主体(会社、団体、財団等)に、取引主体識別コード(以下「LEIコード」) の取得を義務付けている。

LEIコードは世界共通の識別番号で、国際標準化機構(ISO)が定めたISO17442に基づき、20桁の英数字コードで成り立ち、以下に挙げる二つの主要な機能を持つ。

1- 金融取引当事者の取引主体の識別

及び

2- 金融市場における情報要件の遵守

LEIコード導入目的は、金融取引上、各参加者が想定するリスクの実態を正確かつ完全に把握することで、システミックリスクの測定及び監視を改善することにある。

LEIコードの識別という特質に加えて、3段階で構成された以下の機関が、当該システムを支える。

  • 規制監視委員会(以下「ROC」): 4特定地域(アメリカ、アジア太平洋、アフリカ及びヨーロッパ)の公的機関から成り立つLEIコードの最終監督機関。スペインはスペイン国立銀行(Banco de España)を通して、設立以来の正式メンバーである。
  • 世界共通取引主体識別団体 Global Legal Entity Identifier Foundation (以下「GLEIF」): 国際的中央運営機関(COU)として指定された民間非営利団体。ROCの監督下、システム管理任務を委任されている。統一運用基準の適用、合意原則に沿ったLEIの実装と使用、市場における進歩的な運用促進を保証する責任がある。
  • LEI付番機関(以下「LOU」):ローカルレベルでLEIを実装する公的あるいは私的機関。取引主体にLEIコードを指定し、LEIコードに付随する照会情報の登録機関として機能する。

LEIコードの取得に関してスペインでは、以下の特徴が挙げられる。

  • スペインにおいてLEIコードの指定および管理を行うLOU機関は、商業登記所となる。
  • LEIコードは、スペイン法務省宛の電子申請によって取得可能である。申請番号を受領後、申請主体者の法定代理人が番号の入った本申請書類に署名し、LEIコード取得手数料の支払証明書と共に商業登記所に提出しなければならない。
  • 登記官は、様々な公的情報源から入手可能な情報に基づいて、照会情報の有効性を検証せねばならない。さらに登記官は、申請主体者が有効なLEIコードを既得済みではないか、また同申請者による進行中の別の申請がないかを確証しなければならない。認定プロセスの最長期間は15営業日となる。申請主体にLEIコードが割り当てられると、申請書に示された担当者の電子メールアドレスにLEI証明書が送信される。その瞬間から、本LEIコードは有効となる。
  • LEIコードは、発行日あるいは最終更新日から一年間有効となる。取引主体は次回の更新日前にLEIコードの更新申請を行うこと、また関連する情報をアップデートすることが義務付けられている。取引主体が次回更新期日として設定された期日より前に更新を行わない場合、LEIコードは「期限切れ」という状態に変更される。

取引主体の法定代理人がLEIコードの申請者自身でない場合のため、2017年4月11日付法務省登記・公証局(Dirección General de los Registros y del Notariado)の決定では、第三者代理申請における申請代理人の情報提供を最低限とする旨が規定されている。

LEIコードをスペインのLOU機関にて一括申請及び更新できる可能性も考えうる。一括申請により、異なる取引主体のために一度に複数の申請を行うことが可能となる。

LEIコード取得が義務付けられていながら未取得である、あるいは取引主体が運営する事業体を通じて投資サービス事業体または信用機関に未通知であることが判明した場合、最終的には金融市場での取引が不可能となることはよく知られた帰結である。

 

マルチネス・マーク (Marc Martínez)

ヴィラ法律事務所

 

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2017年11月17日