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先日、国家住宅・都市計画担当省は、2024年3月14日付で決議を承認し、カタルーニャ州における住宅市場逼迫地域が発表された。

この決議は、行政手続きに終止符を打つもので、「住宅法」として知られる2023年5月24日付法第12号「住宅享受権に関する法律」第17.7条の規定を補完することを目的とする。この法律は、「住宅市場逼迫地域」と「基準価格指数」という概念を導入し、家主が「大口オーナー」である場合の賃貸価格の上限を決定する役割を果たしている。

住宅法では、「大口オーナー」とは、都市部に10件以上の居住用不動産を保有、または、1500平方メートル以上の建ぺい率を有する自然人又は法人と定義されている。

「住宅市場逼迫」と判断された場合、そのように宣言された地域に5件以上の不動産を所有する所有者は「大口オーナー」とみなされる。

住宅法の規定に従い、また、カタルーニャ州の要請により、本決議は、カタルーニャ州の140の市町村を「住宅市場逼迫地域」、すなわち、手頃な価格の住宅が十分に供給されない特別なリスクがある地域と宣言する。

この決議では、「住宅市場逼迫地域」の有効期間を、決議発表の翌日から3年間と定め、また、宣言された地域における「大口オーナー」の定義を、これらの地域に5件以上の物件を所有するテナントと確認した。

「住宅逼迫」と宣言された地域については、定期的に更新される公的データベースである国家住宅賃貸価格参照システム(SERPAVI)、通称「基準価格指数」が適用され、新規住宅賃貸契約の家賃上限が設定される。この指数は、住宅・都市計画省のウェブサイトで参照することができる。

「大口オーナー」に該当しない家主については、過去5年間に一度も賃貸されたことのない住宅を賃貸する際に、基準価格指数が適用され、賃貸価格の上限が設定される。同時に、新規契約では、2024年までは年間3%を上限として、前契約の年間更新率以上の値上げが認められない。2025年以降は、基準価格指数に代わる新たな参考指数が導入される。

この新たな価格制限制度の創設に加え、(i) 賃借人が経済的又は社会的に脆弱な状況にあることが判明した場合、賃貸借契約を1年間延長する可能性、(ii) 契約の正式な締結から生じる不動産管理費用を賃貸人が負担する義務の導入も特筆に値する。

この決議は2024年3月16日に発効している。

「住宅市場逼迫地域」に指定された自治体の詳細は、以下のリンクから参照できる。

 

 

ヴィラ・オスカル (Óscar Vilá)

ヴィラ法律事務所

 

より詳細な情報につきましては下記までご連絡ください。

va@vila.es

 

2024年3月22日