I. 導入部
「非常事態宣言下の法人特別措置(I)、(II)、(III)」と題する直近の記事では、2020年3月17日付勅令法第8/2020 号第40、43条に定められ、同日から施行されることとなった司法上の法人に適用される特別措置に関して概説したが、3月31日付勅令法第11/2020 号(4月2日施行)にて(1) (3) (4) (6)で概説した措置の一部が修正されることとなった。
5月26日付スペイン勅令法第19/2020号は、COVID-19の影響緩和を目的に、農業、科学、経済、雇用、社会保障、税務の分野での補足的措置を採択したものだが、最終規定第8番目を追加する必要があろう。これは、年次計算書類の作成期間の計算方法、株主総会での承認及び該当商業登記所への提出に関する、既述の勅令法第8/2020号第40条 (3) (6)を置換するものである。
II. 2020年6月5日付法文・公文書管理局決定
法文・公文書管理局は、2020年3月17日付勅令法第8/2020号第40条3項、5項の解釈に関する判断を示した2020年6月5日付決定において、以下の見解を示した。
a) 2020年3月17日付勅令法第8/2020号第40条3項に規定された年次計算書類作成にかかる3ヶ月という期間は、2020年6月1日を開始とし、2020年8月31日に終了するものとする。
b) 2020年3月17日付勅令法第8/2020号第40条5項に規定された、作成年次計算書類の株主総会承認にかかる最長2ヶ月という期間は、2020年10月31日をもって終了する。
c) 商業登記所規則第378条1項に規定される、年次計算書類の提出義務の不履行の結果としての登記簿閉鎖の回避を目的として付与される期間1年間は、2021年5月31日をもって終了する。
III.結論
従って、今年は上記に示した日程に留意し、計算書類の承認期間が2020年10月31日に終了するという意味ではないことを理解した上で、計算書類を提出する必要がある。なぜなら年次計算書類の承認にかかる2ヶ月という減少された期間は、いずれの日付であれ作成された日からカウントが開始されるからである。
ヴィジャビセンシオ・カルラ (Carla Villavicencio)
ヴィラ法律事務所
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2020年6月19日