取締役らへの税務責任帰属は、商事実務上、最も責任追及対象となりうる事例の一つであり、当該問題はあらゆる取締役にとって特に重要な意味を有す。2025年7月17日付スペイン最高裁判所判決(案件番号第3465/2025号)では当該問題を分析し、スペイン税務総則法第43条第1項a号およびb号に基づき連帯責任を帰属させる際、行政当局が求める理由附記義務の範囲を明確にした。
本件訴訟は、地方の税務署が下した、ある会社の一人取締役が税債務について連帯責任を負うとした決定に端を発するものである。本決定は、以下に挙げる2つの責任根拠に基づいていた。
(i) 会社の税債務を含む税務違反を定める税務総則法第43条第1項(a)号に基づき、2014年度法人税、2016年第1四半期付加価値税、および税務上の是正勧告への不履行に関連する特定の債務が含まれていた。
(ii) 事業停止時の未払い債務に関する税務総則第43条第1項b号に基づき、税務当局は2015年頃における会社事業活動停止の兆候および未納付の税務の存在を認めた。
スペイン最高裁判所が検討した問題の核心は、こうしたケースにおいて、取締役地位および会社債務の存在に基づく一般的な根拠で十分なのか、あるいは反対に、取締役による具体的な行為とその故意または過失の性質を個別に特定する、より強固な根拠が必要なのかという点にある。最高裁は、二つの根拠が同一の法規定に該当するものの、異なる法的前提に基づいていることを強調しており、そのため、その理由の要件については個別に分析する必要があるとしている。
税務違反に係る債務(税務総則法第43条第1項a号)に関して、最高裁は、取締役という地位から責任が客観的に成立、または、自動的に派生するものではないという見解を改めて示した。むしろ、会社側の税務違反の成立に関連する、具体的かつ故意または過失を伴う行為に基づく主観的な帰責が必要とした。つまり、税務当局は、税務上の制裁あるいは不履行による債務の発生に寄与した取締役の行為内容を特定し、十分に説明しなければならない。しかしながら、役職が内包する義務への一般的な言及や、会社による違反行為を単に確認するだけでは不十分であるとした。
本判決に適用されたこの法理に基づき、最高裁は、波及合意(el acuerdo de derivación)には、取締役の注意義務に関する一般的な言及にとどまり、具体的行動や、違反原因となった事実への影響について明確されておらず、必要とされる理由附記が欠如していると結論付けている。同様に、理由附記義務は行政に対してのみ課すもので、審査、裁判時に行えるものではないことを強調した。
他方、事業停止時の未払い債務(税務総則法第43条1項b号)については、最高裁は、必要な支払対策が欠けていたことに起因する有責性の主観的要素の存在も同様に要することを確認した。ただし、事業停止への明白な兆候が存在していた場合には、取締役の不作為から本要素を推測できると特定している。 当該案件では、事業活動の停止、未払い債務の存在、該当時点における取締役の地位、そして、会社の解散、清算、あるいは破産手続き行為の不存在が全て立証されていた。これらの要素を考慮し、最高裁判所は、行政決定は関連事実および取締役に帰責される不作為を記述していることから、この事業停止時の未払い債務の責任根拠に関して十分な理由附記をしていると判断した。結果として、税務総則法第43条1項b号に基づく連帯責任の波及は認められることとなった。
Joan Lluís Rubio
ヴィラ法律事務所
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2026年4月17日