欧州連合は、企業内の犯罪や不正を防止することを目的に、2019年10月23日付EU指令第2019/1937号を承認した。当該指令は、内部告発チャンネルの設置と管理を規制するとともに、保護対象者、性質を定義している。

スペインにおいては、2023年2月20日付規制違反者の通報者保護及び汚職との闘いに関する法律第2/2023号が承認され、国内における告発チャンネルの導入と、業務・職業上、犯罪や行政違反行為を発見しこれらのチャンネルを利用して通報する者の保護が規定された。

内部告発チャンネルは、従業員数が50人を超えるすべての企業、および従業員数に関係なく、コンプライアンスに関するISO37301規格の導入を希望する企業に対して義務付けられている。

内部告発チャンネルの導入期限は、企業の従業員数によって異なる。従業員数が50人以上249人以下の企業では、2023年12月1日までに内部告発チャンネルを設置・活動させる必要があり、250人以上の企業では、スペインでの規制法官報公示後3ヶ月以内という期間が設けられている。

同様に、内部告発チャンネルの設置が義務付けられている企業は、機密データや利用者のプライバシーを脅かす可能性のあるデータを保護するため、データ保護責任者を任命することも義務付けられている。

従業員数が50人未満の企業は、他の法律(上記の法律など)または適用される労働協約によって義務付けられている場合を除き、内部告発チャンネルの導入が免除される。

情報チャンネルの設置義務は公共部門にも及び、地域や機関を問わず、公共行政機関は情報チャンネルの実施を義務付けられています。

 

ヴィラ・オスカル

ヴィラ法律事務所

 

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2023年2月24日