グーグル事件:インターネット上の支配的地位の濫用に対する制裁金を裁判所が支持

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2024年9月10日火曜日、欧州連合司法裁判所は、インターネットにおける支配的地位の濫用、すなわちEU独禁法に反する行為に対して欧州委員会が2017年に課した制裁金24億ユーロの支払いをグーグルに課す判決を支持した。

支配的地位の濫用は、ある市場において支配的な地位にある企業が、その企業が主に活動している市場に限られず、その企業が進出する可能性のある他の市場において、競争を排除または制限する可能性のある行為を行った場合に問題となる。

市場における支配的地位にあることはEU法では違法とはみなされないが、そのような立場にある企業は、その支配力が支配的地位の濫用にならないように特別な注意を払う必要がある。

今回の事件では、インターネット検索エンジン市場で支配的な地位を占めるグーグルが、自社の検索エンジンを利用して、競合他社が提供するオンライン商品比較・比較サービスに不利なインデックスを付けることで、競合他社に対して違法な優位性を得たとして訴えられている。

欧州委員会の制裁金は、グーグルの検索エンジンを利用するユーザーが、一般的な商品(例:「靴」)であれ、特定の商品(例:「ナイキの靴」)であれ、商品比較・販売サービス「Google Product Search」を、検索結果よりもさらに上位の目立つ位置に配置し、競合他社がより下位に配置され、目につきにくくなるようにしたことに基づいている。欧州委員会は、グーグルは、競合他社が提供する同様のサービスを、グーグルが提供するサービスより平均3~4ページ後方に配置していたとしている。

いずれにせよ、欧州委員会は、グーグルの検索アルゴリズムの設計や運用、検索結果の表示順を制裁金の根拠としているのではなく、検索エンジン市場において支配的地位を利用して、競合他社が提供するサービスを害しながら自社のサービスを導入し、有利な位置に置くことによって、製品価格比較市場という別の市場に参入し、支配しているという事実を根拠としている。

制裁金が課されて以来、グーグルは、同社が提供する他のサービスにおいて、支配的地位の濫用が繰り返されることを避けるための変更を導入した。これらの変更は、主に場所とレビューの検索結果で目にすることができ、同社のサービスである「Googleマップ」や「Googleレビュー」は、他の検索オプションよりも支配的な位置に配置されなくなった。

 

 

ヴィラ・オスカル (Oscar Vilá)

ヴィラ法律事務所

 

より詳細な情報につきましては下記までご連絡ください。

va@vila.es

 

2024年9月13日

2024-09-13T07:28:09+00:0013/09/2024|EU規則, インターネット, 競争|

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