序文
リバース・モーゲージとは高齢者や要介護者が住居の価値を担保とし、住居を手放す事なく融資を受ける方法のことである。
当該担保において支払い(定期的または一回限りの支払い)を受けるのは、本契約を結んだ顧客であり、当該契約を結んだ機関に対する返済は、顧客または他の受益者の死亡後に行われる。
現金を調達する手段としてのリバース・モーゲージ
コンセプト
2007年12月7日付、法第41/2007号において規定されているように、リバース・モーゲージは貸し付けまたは抵当権付き債権と定義されており、銀行や貯蓄金庫は住居を担保として定期的または一回限りの貸し付けを行う。
これにより、法が示すように、リバース・モーゲージは高齢者の晩年の収入ニーズに見合う経済的ポテンシャルを持ち合わせていると考えられる。
条件
- 当該担保の申請者および受益者は、65歳以上または要介護者でなければならない。
- 顧客は定期的または一回限りの支払により得られる融資金額の処分権を有している。
- 債務の支払請求は、債務者または受益者が死亡してからのみ当該貸付けを行なった金融機関によってなされる。
- 担保物件は査定され、かつ損害保険に加入しているものでなければならない。
利点
- 家屋の所有者の変更はされない。
- いつでも取引の決済を行うことが可能。
- 家屋所有者が得る収入について課税されない。(特定のケースにおいて寄付行為とされるより望ましい。)
- 住居の実際の価値の再評価の結果は、所有者の有利に働く。
- 住居の所有者が死亡するまで、債務弁済について法的強制力はない。
経済的側面
リバース・モーゲージにより、特定の人々に対し、資金獲得を容易にし、当該資金については債務者または受益者が死亡するまで返済が義務付けられず、債権者である金融機関は元本も利息の支払も、債務者または受益者の死亡までは受けることはない。なお、顧客が受け取った資金の返済義務は、相続人が承継するか、担保物件を売却した資金で履行されることとなる。
結び
当該担保は専門家の助言を必要とする手段ではあるが、住居という形に集約された貯蓄を住居を手放さずに現金化することを望む場合には、絶好の機会と言えよう。
ヴィラ法律事務所
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2013年5月3日