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商標、マーチャンダイシング、ライセンス

 

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商標や知的財産は商品や会社を特定するためのものではありません。それらは、より多くの収入を得るための方法を与えてくれるものです。知的財産は、会社における最も価値のある無形資産と認識されるようになっています。ヴィラ法律事務所が無形資産の保護、とりわけ、商標、特許、技術及びノウハウの移転及びライセンシング、ソフトウエア開発、eコマースやマーケティング、ならびに肖像権や著作権の実行、マーチャンダイジング、スポンサーシップ等に関連する契約のドラフトや交渉といったリーガル・サービスに重点を置いているのは、このためです。

さらに、当事務所は工業所有権や知的財産権の侵害、契約違反、不正競争、並行輸入等についての 法的防御策に関する経験を提供致します。

取締役の責任限定 有限責任会社の解散事由

2019年11月8日付のスペイン最高裁判所判決は、法定期間内に会社解散義務を履行しない有限責任会社の取締役の連帯責任範囲について概説した。 本件は、解散が義務付けられるような状況に至った有限責任会社において、本件の被上告人である取締役が当該会社の取締役に任命される前に生じた債務について、債権者がその支払いを前任の取締役に代わり、本件取締役に対し請求した場合の有限責任会社の取締役の責任限定に言及している。会社解散事由は被上告人である取締役の前任者の任期中に生じている。 まず第一審である商事裁判所は、原告である債権者の訴えを退け、本取締役には本債務の支払義務はないとした。 第二審、サラゴサ県高等裁判所は商事裁判所の判決を破棄し、本取締役に対し、債権者が主張した債務は会社解散事由が生じた後に発生したものであるが、取締役が債務の弁済連帯責任を負うためには、債務の発生前に役員選任を受諾することを要求していないことを挙げ、取締役は本債務の支払いについて連帯責任を負う、との判断を下した。 取締役はこれを不服として本件を最高裁に上告し、上告理由として、第二審判決は以下の2点においてスペイン資本会社法第367条に違反すると主張した。 a) 本件会社債務の発生が、上告人である取締役が本職に選任された日より前であること b) スペイン資本会社法第367条を適用するには、債権者は、債務者である清算会社が債務の一部あるいは全部の支払い能力があったことを証明する必要があること 最高裁は、上記のb)にて陳述された要件はスペイン資本会社法第367条に基づき取締役の責任を追及する場合は適用可能ではなく、同法第241条に基づく個別責任による行動により適用されるものであるとし、これを拒否した。その上で、スペイン資本会社法第367条に基づき取締役の責任を認定するには、会社が解散事由に該当するにもかかわらず解散手続き申立てを行なっていなかった事実、及び会社の負債が会社解散事由の発生日より後に生じた事実で足りるとした。 しかし、a)については上告人である取締役に同意する判断を示した。第一に、会社に解散事由が生じた場合、スペイン資本会社法第367条は以下の取締役の義務を規定する。(a) 2ヶ月以内に株主総会を招集し、解散決議を採択すること、(b)株主総会が成立できなかった場合、同日から2ヶ月以内に裁判所命令解散を申請すること、(c)株主総会で解散決議が採択されなかった場合、または否決された場合、株主総会の開催日から2ヶ月以内に裁判所命令解散を申請すること。 上記の法律上の義務の不履行による一般的な帰結として取締役の連帯責任が生じる、としている。しかし、2013年12月2日付スペイン最高裁判決第731/2013号は、「上記法定義務を履行しない取締役は、会社解散事由が生じた後に発生した債務についても連帯して弁済する義務を負うが、取締役退任後に発生した債務についてはその限りでない。」としていることに留意したい。 本案件は、前任の取締役が会社の解散(破産手続き)を求めたことがなく、債務の発生が会社解散事由発生後、かつ取締役選任前である場合に関し、会社解散事由が発生後に選任された取締役の責任が争点となった。 会社解散または破産申立義務を履行しない取締役に対するスペイン資本会社法第367条が規定する責任の根拠は、「弁済義務の履行に十分な資産保証を享受することなく契約を締結した債権者に対し生じるリスク」にある。しかし本最高裁判決は、会社が解散事由を抱える中で役員変更があった場合、新取締役は解散手続きを開始するまでに2ヶ月間の猶予を有し、上記第367条が規定する義務を履行しない場合に限り、本取締役選任後に発生した会社の債務について連帯責任を負うと判断を示し、選任前及び解任後に発生した債務についてはその責任を負わない、とした。 上記の理由により、債務発生時にすでに会社に解散事由がある状態にあり、かつ取締役が新規に選任された場合でも、訴訟物としての債務が取締役就任前に発生したものである場合、最高裁判所は新取締役には本債務の支払い義務はないと結論付けた。     本文の詳細に関しては以下までご連絡ください。 Eduardo…
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連帯貢献メカニズムにおける 「転売条項」問題の発生

連帯貢献メカニズムとは、ある選手の契約が終了する前に(国際的な)移籍が実行される際、育成に貢献したクラブに該当選手の移籍補償金支払い手続きに関し、国際サッカー連盟(FIFA)の選手の地位と譲渡に関する規則(Regulations on the Status and Transfer of Players)に規定されたメカニズムを指す。当該移籍金は、選手がかつて所属したクラブチームに対し一定の補償金受領を保証するもので、具体的には、「育成補償金 (Training compensation 今後の記事にて言及予定)以外のあらゆる補償金の5%」との規定があり、「本補償金額は、移籍金から控除され、新しい所属先のクラブが、長期の間該当選手育成に尽力したクラブに対し連帯貢献として支払われるべきものである」とし、12歳から23歳の間所属したクラブが対象となる。 今回本メカニズムは、「転売条項」のような条項の存在により新たな問題抱えることとなった。転売条項とは、ある選手の移籍の際に、旧所属クラブが、選手の将来の移籍時にも移籍金の一定のパーセンテージの金額を受領可能とする契約条項を指す。([筆者の前回の記事]を参照) 上記2つの法制度に基づき、FIFAの紛争解決室とも言えるDRC(Dispute Resolution Chamber)は、移籍金800万ユーロにて合意したある選手の移籍に関し、旧所属クラブが以下の i) 移籍金全額 (800万ユーロ)及び ii) 転売条項による金額 (300万ユーロ)…
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デジタルID: 不完全なコンセプト

商業上の関係、個人的な人間関係、行政機関と市民間のコミュニケーションの過去20年間における急速な進化は、個人の認証(ID)の概念の変革をもたらした。伝統的に個人IDは、個人と特徴的な行為、またはアナロジカルな性質の署名との関連付けに基づいている。 当該方法では、個人は自分自身が何者であるかを、自身の写真及び個人情報、イニシャルまたは署名の表示がある公的文書とその持主を関連付ける明確で特徴的な記号とを対比することで証明する。特定の行為実行のためには、身分証明書及び署名の提示は、個人が出頭する際に本人確認が行われるため、不可避な要件となる。 しかしながら今日では、電子的手段を利用して遠隔的に実行される行為や法的取引が、主流を占めるようになった。銀行との相互関係を例に本件を検証してみよう。今日取引のために銀行を実際に訪問する必要はなく、大抵の操作が、携帯やタブレット、コンピューターに設置されたアプリを通して実行される。この場合操作を有効とするために利用者は、デジタル署名ではなく英数字の識別コードを使用し、その後個人のパスワードを使用する。他のケースでは、デジタル署名が個人または法人が電子的手段を介して相互操作することを許可するために許容された確認方法であり、行政機関によってすでに使用されている。いずれにせよ経済のデジタル化は、テクノロジーが、意思決定を可能にする迅速な取引とプロセス単純化といった二つの発展要因であることからも、論理的かつ主流トレンドであることは間違いない。 「オンライン経済」とも呼ばれるデジタル経済の発展には、その発展を妨害するいくつかの問題がある。まず各国に、異なるデジタル署名作成に関する特定の法律と技術要件が存在することが挙げられる。これらは他国では認識されず、当該相互認識の欠如は、オンライン上での使用を妨げることとなる。第二にオンライン取引は、サイバー攻撃や個人情報の盗難にさらされており、法的安全性が欠如するという認識がある。 EU規則第910/2014号は、「オンライン」上で取引を実行する人物の電子的な本人識別(デジタルID)の使用要件を規定し、上記問題に解決策を与えるために承認された。デジタル署名の作成・管理のために、各加盟国の国内法に含まれるべき技術要件を同一化することで、全てのEU加盟国にて認識されるデジタル署名適格性のコンセプトを確立した。本規則は重要な意義を有しているが、目的達成のためには十分ではなく、デジタル認証のコンセプトの完成のために、自然人・法人とデジタル署名とを安全に関連づける形式の確立が欠如している。例えば、デジタル署名用適格証明書は、電子的手段によって操作・盗難の上、本人の認識がない、もしくは同意のない不正利用につながる可能性があるというのもその一例である。同意なき、もしくは同意を無視したデジタル署名利用は、不正取引の完了、及び不正デジタル人格の作成を招き、被害者に甚大な被害をもたらす事につながりうる。 人物のデジタル人格は、実際の人物にではなく、オンライン上で実行される取引によって残されるデジタルフットプリントによって形成されるので、デジタル署名の不正使用は、利用者の虚偽のイメージを形成することとなり、実際、信用情報機関への登録、特定求人からの除外、医療保険その他の保険料の増額、その他の実害をもたらす可能性がある。デジタル署名保有者とその行為の間に関連性が確認できないことは、本人認証はデジタル機器を使用して実行される取引を容認することで成立していると一般に認識・受容されている状態でありながら、当該デジタル機器の利用者が正当な権限を持つ利用者であることを確認できる媒体が存在しないとなると、深刻なリスクとなる。デジタル署名を保存する電子的手段、もしくはデジタル機器の管理が各利用者に委ねられていることに意義を唱えることは可能であり、一理あるが、操作人物と、デジタル署名を保存し、オンライン上の取引を実行するデジタル機器間の同意の不在、若しくは同意不在の無視が起こり得る危険の回避や、解決策の提供には至らない。法的に有効なデジタル証明書を使用して、ある者によって取引が実行された場合、責任はデジタル署名所有者にある、といった三段論法を受け入れることは、個人情報漏洩の問題を無視するための危険な半真実手法である。 要するに、EU加盟国内で認識可能となるような適正デジタル署名作成のために法的・技術的な枠組みを確立するだけでは、不十分であるという事を認識する必要がある。デジタル機器を使用してオンライン取引を実行する人物がデジタル署名の保有者である、もしくは保有者によって委任された人物であることを合理的に保証する技術的手段の確立は必須要件であり、そうすることで、個人情報漏洩のリスクは制限されるが、そうでない限り、本問題は常にそこに存在することとなろう。上記が可能とならない限り、オンライン取引の法的安全性を適切に議論するには及ばず、ひいては、デジタル経済システムや当該システムへの転換プロセスの減速に関する疑問をもたらすこととなる。 デジタル網を使用した取引実行の汎用は、今後そのような取引の法的重要性と経済ボリュームが増大することを意味し、その結果として、ここで指摘した問題の重要性も増大することとなろう。現在、オンライン認証の使用は、承認をクリックするだけで完了する。そのため、認証者に属する法的および経済的な関連行為と、意志の表明とそれを表明する人物認証の真正性推定の確立は二の次とされている。このような状態は受容されるべきでなく、また、公証人の介入は不動産の売買、金融商品取引の等の特定行為の遂行に必要不可欠な条件であることからも、しばしば法制度に適合しない。その一方で、上記の推定が満たされるように要求することは論理的かつ合理的であると思われ、適正デジタル署名所有者は、該当署名の所有者であることを証明し、取引を実行する意志を証明する目的で、該当する特定の式、アルゴリズム、もしくは該当者と密接に関連する別のタイプの技術要素を適用する必要がある。デジタル署名利用者とその所有者間の本人認証を保証するシステム確立は、デジタルID概念の完成につながり、法的安全性を提供する。そしてそれにより、金融商品取引などのデリケートな市場の発展を可能にするが、重要性を考慮すると、現在のところ、オンライン上ではなく、従来のアナログ方式に依存せざるをえない。     本文の詳細に関しては以下までご連絡ください。 Eduardo Vilá va@vila.es   2019年11月15日 バルセロナ
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不当な当座貸越条項

当該記事では、スペインのKutxa銀行が有担保ローン契約に規定していた、当座貸越利用の際、若しくは、支払遅延債務にかかる30ユーロの手数料が不当条項であるかの判断を示した2019年10月25日付スペイン最高裁判所の直近の判決(第566/19号)の内容を検証しようと思う。 上記手数料を理解するには、スペイン中央銀行によって規定された以下に挙げる要件を満たす場合、スペインの銀行関連の法令は、前述のような条項をローン契約書に含むことを各銀行に許可していることに留意する必要がある。 -手数料発生は、銀行が、債務者たる顧客に実際に債務の支払請求を実行しているかに係る。 -一つの債務残高に対し、銀行が追加支払い請求を実行したとしても、再度手数料を請求することはできない。例え弁済期日までに弁済がなく、同様のことが何度も連続して起こったとしてもそれは同様である。 -手数料額は定額でなければならず、債務金額の百分率計算であってはならない。 -自動決済の適用は不可。 手数料条項の合法性に基づき上記条件を満たしているケースとして、ここで最高裁判所判決が問題としたのは以下に記載する条文、「(当銀行は)融資若しくはクレジットの各未弁済状況、及び各当座貸越し状況に沿って、顧客に正常化を請求する適切な(正当な記録の存在する)個別措置を実行した場合、延滞債務若しくは当座貸越状態への請求手数料として、30ユーロの手数料を口座決済できる」であった。 本条項の文言を分析した上で、最高裁判所は、「サービス(「適切な措置」)の内容が定義されていないことにより、当座貸越または債務状態が起こった場合に銀行にどのような措置、サービスの提供が義務付けられているのか不明、且つ、当該対応により費用が発生すること、及びその金額も不明である。更には、前述の内容の不明確さは、2つの内容の重複を引き起こす。債務状態であるための遅延利息請求に、当該債務状態であるための手数料を請求することは、改正スペイン消費者・利用者法第85条第5項及び第87条第5項”不均衡な補償及び未提供サービスに対する請求条項”違反に相当する。」と結論付けた。 同様に、銀行による措置の不在、及び措置に係る費用の契約書不記載に関する借主の立証責任にも言及し、これを改正スペイン消費者・利用者法第88条第2項違反であるとし、当該義務は、銀行が負うべきものであるとした。 最後に当該判決は、有担保ローン契約に限らず他のクレジット及び当座預金口座にも適用されることから、無効とされた条項の革新的な性質には注目する価値がある。     本文の詳細に関しては以下までご連絡ください。 Jaime Madero va@vila.es   2019年11月8日 バルセロナ
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