会社・株主間の書面のない貸付け | Vila Abogados

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本稿では、2008年にある有限会社が会社の株主の一人かつ共同取締役でもある者に合計で10万ユーロに上る二度の役員貸付を実行した件に関する2018年4月5日付け最高裁判所判決について考察する。本貸付は書面の作成がされることなく実行されており、したがって、弁済期日、つまり、本貸付金についての会社へ返済すべき日が存在しなかった。

会社が株主に貸付を実行してから4年後の2012年8月20日、会社は株主総会を招集した。会社は、本件の債務者である株主に対し当該株主総会招集をスペインにおける内容証明郵便システムであるBurofaxを使用して通知した。株主総会の議題その2は「株主の債務の現状及び弁済請求」であるという記載が本通知にて確認できる。

本件の債務者である株主が不参加であった株主総会にて、現在、会社と株主間に存在する債務は同株主に対する貸付のみであり、元本にこれまでの利息額も合わせると、総額108.111,67ユーロに上ることが確認された。

それから一年後の2013年9月4日、会社は債務者である株主に対し貸付金全額及びこの元本に対する同日までの利息の合計119.371,92ユーロの弁済を請求する裁判を起こした。第一審判決は、本貸付金の存在を認めたものの、利息の金額には認めなかった。しかし、本件債務者に対し、元本の他に、当該訴訟の申立てが提出された日以降に発生した利息及び当該訴訟費用の支払いを求める内容であった。

第一審判決は、本件の対象となっている融資はビジネスローンの性格を持つもので、弁済期限が設けられておらず、よって、弁済請求のためにはスペイン商法第313条規定に基づき、通知受領日より30日後を弁済期限と設定する公証人通知を要するとし、これを理由に前述のような判決を言い渡した。

株主は、上記判決は弁済期限について以下のように規定する民法第1128条に反するとして、高等裁判所に控訴した。

「債務の弁済期限が定められていない場合、債務の性質もしくは状況によっては債務者にとって期限を付与された方が良いと予測される場合は、裁判所がこれを定めることができる」

上記条項を根拠として、株主は、弁済期限の定めがない貸付の場合は、弁済請求を実行するに先立って、裁判所主導ではなく契約当事者のいずれかの要請により、裁判において決定する必要がある、と主張した。

第二審法廷は上記論拠を退け第一審を支持し、貸付金の返済義務、加えて当該弁済請求が提出された日からの利息の支払い義務を認めた。しかしながら訴訟費用に関しては、債務者である株主に負担させるためには会社の債務弁済請求額が全額認められなければならないとし、一審判決を取り消した。第一審では、当該訴訟の申立てが提出された日からの利息の支払い義務を認めたが、原告である会社が請求した利息額については否定がされたからである。

控訴人である株主の観点からすると、第二審判決は要求していない弁済請求訴訟申立てされてからの遅延利息の支払いを認めており、それは不適切であるとし、最高裁判所に上告した。

最高裁判所は、すべての状況を以下に挙げる論拠により明確にした。

本件は、その事実の性質と状況を鑑みると、返済の期限を設けたくない種類の債務であることは明確であり、よって民法第1128条規定の対象とはならない。

既にいくつかの最高裁判例として存在しているように、公証人通知要件は、広い意味において解釈されるべきであり、結果として、債務の存在及び、弁済請求が行われた時期を証明することのできる他のいかなる形態における通知方法も認めるべきである。よって上記通知日を起点とし、債務返済義務を履行するために30日間という期間を定める。

本件では、上記要件に当てはまるような支払い請求通知は存在せず、単に株主の一人として会社の株主総会招集通知であるBurofaxを受領したのみであった。そして本通知には、株主総会の議題の一つとして株主の債務の弁済請求という議案が含まれていた。最高裁の判決では、株主総会によって株主に対する債務弁済請求を実行することが決議された場合、その後、正式な通知を送付しなければならないとされた。正式通知の送付がなされていない場合は、債務の弁済請求を行うことはできないと理解すべきである、とした。

しかしながら上記の要件は、訴訟手続きの開始となる訴訟申立てにかかる通知の受領日を支払い請求がされた日と捉え、その日から起算して一か月後を返済期限とすることを、排除しなかった。

前述の見解は、利息発生日の判断に影響する。同見解によると訴訟申立て日からではなく、通知が受領されてから30日後に利息が発生することになる。同見解を理由として最高裁は、債務弁済請求訴訟手続きの開始日を起点として30日後に利息が発生するとしたとしても、債務者に利息の支払いを請求した第二審判決に矛盾はないとした。

Hugo Ester

詳細な情報につきましては下記までご連絡ください。

va@vila.es

 

2018年5月4日

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